【猫の爪とぎ】爪切りも必要?
- 猫の爪とぎは習性、爪切りは人間の役目
- 猫が爪とぎをする3つの理由
- 猫の爪とぎはやめさせるのではなく、場所を教えてあげる
- 猫は自分で爪をとぐのに、なぜ爪きりが必要なのか?
- 【重要】爪とぎをしなくなるシニア猫は定期的に爪切りを
- 猫の爪切りの必要性を伝えたかった理由
猫の爪とぎは習性、爪切りは人間の役目
突然ですが、外で暮らしている猫が爪を研いでいるシーンを見たことがありますか?
わたしは外猫のNTR活動やお世話をしていたことがありますが、外猫の爪とぎシーンを見たことがありませんでした。
猫を迎え入れて、はじめて、猫の『爪とぎ』と『爪きり』の違いや必要性を知ったのです。
このページでは、わたしのように『爪とぎ』と『爪切り』を混同している人のために、ふたつの違いをお伝えしていきます。
猫が爪とぎをする3つの理由
猫が爪をとぐ理由は3つあります。
猫にとっての爪は、大切な武器であり重要な役割を担っていることから、いつでも鋭く尖らせておく必要があるのです。
外の木で爪とぎをするのは、肉球あたりから出るフェロモンをつけておき、縄張りを主張します。
猫の世界では、高い位置にニオイをつけたほうが強いと認められる傾向があるため、自分の強さを主張する意味も含め、体を伸ばして爪とぎをします。
猫にとって『爪とぎ』は、生きていくために必要な行動だということがわかりますね。
猫の爪とぎはやめさせるのではなく、場所を教えてあげる
室内飼いの猫は、爪とぎグッズがあっても壁やソファーで爪をとぐことがあります。
家具や壁で爪をといでる姿を目撃し、思わず声をあげてしまったなんてこと、ありませんか?
その気持ち、とてもよくわかります。
わたしも、2匹目の愛猫がお気に入りのソファーで爪をといでるのを見た瞬間「コラーっ!」と、怒鳴ってしまいましたから。
猫の爪とぎは本能からくる行動なので、叱っても意味がないのに・・・
1匹目の愛猫は言葉だけで学習してくれる猫だったので、爪とぎグッズ以外で爪をとぐなんてことはなかったのです。
猫が家具で爪をとぐのは悪意あっての行動ではないので、本来であれば、飼い主が猫の習性を理解してあげないといけないんですよね。
勉強不足だった、わたしの反省点でした。
とはいえ、やりたい放題では家中がボロボロになってしまいますから、ある程度のしつけは必要です。
爪とぎのしつけは、やめさせるのではなく、といでもいい場所を教えてあげることです。
猫は生後1ヵ月を過ぎたあたりから爪とぎをはじめます。
爪とぎがはじまるより前に、猫用爪とぎを準備しましょう。
そして「爪とぎはここでするんだよ~」と、用意した爪とぎに猫の前足を持って優しくこすってあげてください。
時には人の手で爪とぎをひっかくような仕草をしたり、猫の前足を持ち爪をとぐしぐさを繰り返していると、猫は学習してくれます。
もし上手にできなかったとしても叱らず、上手にできたときはたくさん褒めてあげる、という方法で教えてあげましょう。
猫は自分で爪をとぐのに、なぜ爪きりが必要なのか?
猫は爪とぎをして、爪の古い層を剥がし、先端を尖らせています。
それは爪をとぐ理由でも触れたように、狩りをするための武器であったり、身を守るための本能なのでやめさせることはできません。
ただ、室内飼いの猫にとって狩をする必要もなければ、身を守る必要もありません。
逆に、尖った爪はカーテンや家具にひっかかりしてケガをしてしまうこともあります。
ほかにも、人とじゃれ合っているときに興奮して爪が出てしまい、人が傷つくこともあります。
人と猫が暮らしていくうえで、両者のケガを防ぐ目的で『爪切り』は大切なケアなのです。
【重要】爪とぎをしなくなるシニア猫は定期的に爪切りを
猫はシニアになってくると爪とぎの回数が減ってきます。
爪とぎをしなくなると、伸びた爪は巻き爪になり、放っておくとその巻爪が肉球に突き刺さってしまいます。
この巻き爪が非常にやっかいで、肉球に刺さった部分から血がでたり、炎症を起こしてしまうことも。
猫自身も足を着くたびに痛みが走り、歩き方がおかしくなってしまい関節炎になる可能性もでてきます。
シニアになって爪とぎの回数が減ってきたら、3週間に1度は爪のチェックとケアをしてください。
猫の爪切りの方法は、下記リンク先に詳しく載っていますので参考にしてください。
猫の爪切りの必要性を伝えたかった理由
最後になりますが、爪切りの必要性を書こうと思ったきっかけを、お話させてください。
わたしの体験談です。
我が家にはどうしても爪を切らせてくれない猫がいました。
15歳になっても活発で俊敏、爪とぎもしていたのでケアを怠っていました。
あるとき、床などに小さな血のあとを発見。
当初は「歯でも抜けたのかな?」と、あまり気にしなかったのですが、血のあとは一向になくなりません。
本気で心配になり、寝込みを襲い体中をくまなくチェックしたところ、前足の爪が肉球に突き刺さり、そこから出血していたのです。
猫は痛そうにしている感じではなかったのですが、雑菌が入ってしまったら大変なことになると思い、動物病院に連れていきました。
驚いたことに、深さは異なりますが、10本中8本の爪が肉球に刺さっていました。
そのうちの1本がとても深く食い込むように刺さっていたため出血していたのです。
「こんなになるまで放っておいて」と、獣医さんからお叱りを受けてしまいました。
言い訳になってしまうかもしれませんが、その子に限っては、爪切りどころか病院に連れて行くのも苦戦。
なんとか病院に連れて行けても、本気の威嚇や攻撃で診察ができないこともあり、「どうせ診察できないから、本人(猫)が痛そうにしたら連れて行けばいいや」と軽視していた結果です。
これは本当にわたしの落ち度です。
診察中、帰宅してからもずっと猫に向かって謝り続けました。
本気で反省しました。
その後は、爪切りケアのため動物病院に通ったのは言うまでもありません。
獣医さんの話によると、このような例はシニア猫には時々あるとのこと。
このような経緯から、猫の『爪とぎ』と『爪きり』の違いや、シニア猫の爪きりの必要性をお伝えしたかったのです。
爪とぎの回数が減ってきたかも?と思ったら、定期的なチェックと爪切りをおすすめします。